2015年06月21日

今宵、お兄ちゃんに夜這いします。05


無駄に大きな尻を見られている。なぜこんな格好をしているのだと深く後悔する。兄を襲うのだという気概はすっかり消えうせていた。

両手でグラスを持って、ぺたぺたと足音を響かせながら友哉のもとへ戻る。

「……どうした? 早く、くれ」

智香はグラスを渡せずにいた。
グラスを差し出したら――胸が、さらけ出されてしまう。
いや、もともとオープンバストだから乳房は露呈しているのだが、いまは両腕で押さえている。

「あ、あの」

兄を見おろす。友哉は「うん?」と静かに答えて首をかしげた。

(どうしてなにも言ってくれないのよ)

あられもない姿の智香にはひとこともツッコミをいれてくれない。そんな友哉が少し憎らしい。
智香はおそるおそる、グラスを差し出した。

彼の手がこちらに伸びてきた。しかしその手の行く先は、水の入ったグラスではない。

「ひゃっ……!」

智香が持つグラスを通り越して、その先のふくらみに友哉の手が触れた。左の乳房の、外側のあたりを指でふにっと持ち上げられている。
手の力が抜けて、グラスを落としそうになる。

「で、おまえは何でそんな格好してるわけ?」

「あ、う、その……」


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