2018年01月21日

スパイラル・ストラップ09


 優香が高らかに喘ぐ箇所を見つけて記憶し、的確にそこをつつくのだ。
 この数分で、体のナカを知り尽くされてしまったような気がする。
 優香はヒクヒクと小さく打ち震える自分自身をどうすることもできなかった。
 このまま絶頂したらどんなに気持ちがいいだろう。けれど、神澤は素直にそうさせてくれるだろうか。

「いきたければいくといい」

 その言葉に反して神澤は手の動きを緩める。これでは頂上までのぼりつめることができない。

「ふっ……ぅ、んん……神澤、さん」
「……うん?」

 目隠しをしていても、彼がいまどんな表情をしているのか頭のなかに浮かんだ。

 優香はゴクリと喉を鳴らして意を決する。

「いきたい、です……だから、もっと……して、ください」

 恥ずかしいだとか、これでは彼の思うつぼだとかいうことはもはや度外視だ。
 それよりも、このくすぶりをどうにかしたかった。

「……そう」

 すぐにまた愛撫が再開するものと思っていた優香は、しばらく神澤がなにもしないので不安になった。まさかこのまま放置されるのではないか、と。

「……神澤さん?」

 恐々と呼びかけるのとほとんど同時に響いたのは、なにかがピリピリッと裂ける音。

「もっとして――っていうのはこういう解釈で合ってる?」

 両脚を左右に広げられ、その中心にあてがわれたのは指や舌ではなかった。感覚的にすぐにわかる。彼の肉杭だ。
 優香は少しためらったものの、こくっと小さくうなずく。
 ――もう欲しくてたまらない。

「っ、あ……!」

 彼のそれがどれくらいの大きさなのか目で見ることができないからか、切っ先を突き込まれただけでも圧倒的な存在感があった。

「ふっ――ぁ、アッ」

 肉茎はあっという間に最奥まで達して、もう一分の隙もないというくらいに、蜜壷は彼のそれで埋め尽くされた。

「……平気?」

 人の手首を縛って目隠しまでしておいて、いまさらそんな気遣いを見せるのか。
 心の奥がきゅんっとしてしまって、何だか悔しくなる。
 優香は小さくうなずいた。
 神澤が動き出す。いやに慎重だ。出端から激しくされるものと思っていただけに、少し面食らう。

「ん……っ、ふぅ……」

 蜜壷に己の形をじっくりとなじませるようにして神澤は緩やかに抽送する。

「は……ぁ、あっ」

 優香の呼吸に合わせてそうしているようだった。
 初めはくちゅ、くちゅっと小さな音だったが、しだいにぐちゅうっと大きな水音が立ち始める。
 優香の女壷は神澤の肉棒になじんで大いに悦んでいる。

前 へ l 目 次 l 次 へ


posted by 熊野まゆ at 06:54| スパイラル・ストラップ《完結》

2018年01月20日

スパイラル・ストラップ08


 神澤は口に含んだ薄桃色の先端を舌先で舐め転がし、もう片方は指の腹で挟み込んで丹念にこねた。

「はふっ、あ……や、ァァッ」

 ときおり強く乳頭を吸い立てられるので、ビクッと体が跳ねてしまう。そんなふうになるのが恥ずかしいと思うのに、反射なのでどうしようもなかった。
 揺れ動く優香の体を神澤は脚の付け根へ向かってすうっと撫でた。

「あぁ、ん……!」

 脇腹のあたりを撫でられただけなのに、過剰なまでの高い声が出てしまってあせる。

「ずいぶんな乱れようだね?」

 あざ笑うような声が聞こえてきた。優香はキュッと唇を引き結ぶ。

「そっちの口をつぐむのなら」

 言いながら、神澤は身を起こす。優香の太ももをそれぞれ両手で押し上げて、秘所を開け広げにした。

「こっちの口から、いい声を聞かせてもらうことにする」
「そっ――!」

 驚きと羞恥で、うまく言葉が出なかった。
 両足をばたつかせて「そんなのだめです!」という意思を示すものの、果たして彼に伝わるかどうか。わからない。
 小さく暴れる優香をものともせず、神澤は女陰めがけて手を伸ばす。彼女の両脚を肘で押さえ、じっくりと検分するように蜜のあふれ口を眺め、指先で触れる。
 少しは遠慮しているのか、指先は浅いところを控えめに探る。それでも、くちゅくちゅっと聞くに堪えない水音がした。

「ンンッ……!」

 狭道の入り口あたりに溜まった蜜をかき出すように神澤は指を折り曲げて外へと動かす。
 何度も何度もそうされると焦れてきて、もっと深いところもまさぐって欲しいと思うようになる。
 優香の腰がなまめかしく揺れ始めると、神澤は指を奥へと進ませた。
 最奥を穿ち、すぐに入り口まで引き返してはふたたび置くまで一気に突き進む。
 ぐちゅ、ぐちゅっと水音が響くと、

「こっちの口からいい声が聞こえてきた。よく潤ってるね?」

 意地悪く目を細め、神澤は優香の内側で指を暴れさせる。

「ぃあっ、あぁあ……ッ!」

 真っ暗闇のなかでは指で体を突きまわされる快感だけが際立つ。
 そのことしか考えられなくなる。彼の指は快感しかもたらさない。

「ゃうっ、ふ……ぁん、んんっ……!」

 ナカをかき乱されるだけでもいっぱいいっぱいだったのに、神澤は小さな豆粒まで指でいじりだした。

「ひぁっ!? やっ、だめ……ぁ、ふぁあっ」

 過敏になっている肉粒を二本の指で挟んでこねられる。

「ぁ、あっ!」

 引っ張り上げたり押し込めたりして花芽をいたぶりながらも神澤は優香のナカを突きまわす指の動きを決しておろそかにしない。

前 へ l 目 次 l 次 へ


posted by 熊野まゆ at 05:19| スパイラル・ストラップ《完結》

2018年01月14日

スパイラル・ストラップ07



「じれったそうだね?」

 神澤がクスッと笑ったのがわかった。ああ、彼はあえてそこに触れないようにしているのか。

「ふ……っ」

 乳輪の際を彼の指が行ったり来たりする。指の勢いだけはよくて、すぐにでも尖りの部分へ行き着きそうなのに、そうはいかず引き返してしまう。
 何度も何度もそんなふうにされて、じれったさは募るいっぽうだ。

「きちんとお願いできたら触ってあげるよ」
「お、ねがい……?」
「そう。何のことか、わかるよね?」

 目隠しされているにもかかわらずぎゅうっと目を閉じる。そうしてしばし考えた。意地を張るか、気持ちに正直になるか。

「齋江さん」

 突然、耳もとで名前を呼ばれ、優香はぴくっと唇を震わせる。なにも見えないいま、低くかすれたささやき声はいやに誘惑的だった。
 優香は観念して彼に言う。

「乳首……さわって、ください」

 自分が考えていたよりも小さな声しか出せなかった。彼はこれくらいで納得するだろうか。

「――ん、俺も触りたかった」

 弾んだ声が返ってきて、乳頭をつまみ上げられる。

「は、ん……っ!」

 じれた体には強すぎるくらいの刺激だった。乳首を引っ張る指にはたいして力がこもっていない。それなのに、つまみ上げられた瞬時、甘い疼きが体じゅうを駆け巡った。

「あ、ぁっ……!」

 浅くつままれたままキュッ、キュッとリズミカルに引っ張られる。
 視界が閉ざされているいま、ささやかな刺激でも強い快感につながる。
 小さく喘ぐ優香を見下ろして神澤は口もとに弧を描く。
 それから、彼女に気取られないようにするためか緩慢な動きで頭を低くして優香の胸もとに顔を寄せた。
 赤い舌が、尖りきった薄桃色の棘をつつく。

「ふぁっ!?」

 いったいなにがそこに触れたのか、すぐにはわからなかった。
 しかしながら、生温かくざらついたものといえばひとつしかない。

(舐め、られてる……!)

 自覚するなり全身が粟立った。彼が胸の先を舐めている姿を想像して、よりいっそう官能を刺激される。

「んぁ、あ……はぁっ」

 優香は脚の付け根もじもじとこすり合わせて身もだえする。

(目隠しされて、手足も縛られて――なんて、初めてのことだけど)

 意外と抵抗感がない。それどころか、よけいに興奮しているのではないだろうか。

(気持ちいい……っ)

 酒の勢いで上司の家にきて、こんなふうに拘束されて。乳首を舐められて悦んでいる。
 神澤とは将来を誓い合った仲でも何でもないのに――職場の上司だというのに、ふしだらなことをしている。
 いまの優香にはそんな背徳感すら快感を助長するばかりだ。

前 へ l 目 次 l 次 へ


posted by 熊野まゆ at 06:28| スパイラル・ストラップ《完結》

2018年01月13日

スパイラル・ストラップ06


 ちょうどすっぽりと目もとを覆うことができそうなその布紐の用途は容易に想像がつく。

「ご名答」

 優香がなにも言っていないにもかかわらず神澤はニイッと笑った。どうやら彼には優香の心の声が聞こえるらしい。あるいは顔に書いてある。「その紐で視界まで奪うつもりなのか」と。
 神澤は優香の双眸に平らな布紐をかぶせて目隠しをした。
 目の前が真っ暗になり、ますます不安になる。次になにをされるのか、彼はいまなにを見ているのか。そして、彼がいまどんな顔をしているのかまったくわからない。

「な、なにかしゃべってもらえません?」

 神澤がなにも言わないのもまたいたたまれない。

「なにか――……そうだな。きみの乳首、きれいな色してる」
「そっ、そういうことじゃなくてっ!」

 彼がいまどこを見つめているのかその言葉でわかってしまい、優香は身をくねらせた。

「なに、もじもじしちゃって。かわいいけど」
「……!」

 いったいどういう風のの吹きまわしだろう。神澤にはけなされることは多々あっても、褒められたり増して愛でられたりすることはなかった。いや、申し訳ていどに褒められることはあったような気がするが、これほどストレートな言いまわしではない。

「触ってもいいかな」
「だ、だめです。触らないでください」
「はは、そんなの無理だよ」
「じゃあ聞かないでくださいっ!」

 だってきみがなにかしゃべろって言うから、と反論して神澤は優香の双乳をぐにゃりとわしづかみにする。

「やっ!」

 優香はビクッと肩を震わせた。彼の両手は思いのほか冷たい。
 こんなふうに、だれかに胸を触られるのはいつ振りだろう。ただ揉まれているだけだというのに、脚の付け根がむずがゆくなってくる。そこはまだバスタオルに覆い隠されているのがせめてもの救いだ。多少モジモジしたところで彼には勘付かれないだろうと思った。
 しかし、優香の心理を見透かして意地悪をしているのか、神澤はバスタオルをいっきに剥ぎ取ってしまう。
 いよいよ丸裸になって、優香は言いようのない焦燥感に見舞われる。
 視界は真っ暗、手は動かせない。神澤は次の行動を予告してくれるわけではない。
 そうしているあいだにも胸はぐにゃぐにゃと揉まれ、先端が凝り固まっていく。
 いつそこに触れられるだろうかと身構えるものの、いっこうにそうはならない。

「ん、んぅ……」

 優香の息が自然と荒くなる。いや――乳首に触れられたいなどと、待ち望んでいるわけでは決してないのだ。

前 へ l 目 次 l 次 へ


posted by 熊野まゆ at 06:55| スパイラル・ストラップ《完結》

2018年01月07日

スパイラル・ストラップ05


 視界は神澤で埋め尽くされている。なにがどうしてこんなことになっているのだろう。
 「家に連れて帰るよ」と言われたことは何となく覚えている。そのときじつは淡く期待した。彼となにかあるのではないか、と。
 期待はしたが、縛られることを望んでいたわけではない。

(私を縛って、どうするつもりなんだろう……?)

 彼が筋金入りのサディストなのはすでに知っている。だからこそ、空恐ろしくなる。
 記憶にないこととはいえ縛られることに同意してしまった以上、従わないわけにはいかない。
 優香が大人しくなると、神澤は彼女の両手を頭の上でひとまとめにした。平たい布紐を手首に巻きつけて優香の自由を奪う。
 紐を巻きつけ終わると、神澤は嬉しそうに口角上げた。それから、緩慢な手つきで優香の体を覆うバスタオルの端をつまむ。

「あ……で、電気……消してもらえますか」

 自分の体に絶対の自信があるというわけではないから、明るいところでは見られたくない。すると神澤は「ああ」と言っていったんベッドからおりて、シーリングライトのリモコンを手に取った。
 神澤は天井のライトに向けてリモコンのボタンを何回か押した。

「……あ、あのっ?」

 どう考えても、さっきよりも明るくなっている。

「明るさは五段階調整できるんだ。いちばん明るくしておいた」
「え――えぇっ!?」

 彼は聞き間違えたのかと思った。いや、「電気を消して」という言葉をどうやって聞き間違えるのだ。そのほうが難しいに決まっている。
 よけいに明るくなった寝室で、神澤はあらためて優香に馬乗りになる。
 優香の体のバスタオルをつかみなおし、クッと引っ張って彼女の胸をあらわにする。

「ゃっ……!」

 つい両手に力が入るものの、手首は紐でぐるぐる巻きにされているし、ご丁寧にベッドの柵に紐の端をくくりつけてあるので、柵がわずかばかりきしむていどで両手は少しも動かせない。胸もとは隠したくても隠せず、彼が明るい照明の下でまじまじとそこを見るのをどうすることもできないのだ。
 優香の頬が瞬く間に羞恥の色へと様変わりする。

「……恥ずかしい? 全身、真っ赤になった」

 指摘されるとよけいに羞恥心を煽られる。優香は下唇を噛んでうつむく。しかしそうして目に入るのは自分自身のさらけ出された乳房だ。もはや目のやりどころがない。
 もう、目は閉じてしまうほうがまだいいかもしれないと思ったそのとき、神澤が今度は幅の広い布紐を手に持っていることに気がついた。

前 へ l 目 次 l 次 へ


posted by 熊野まゆ at 06:53| スパイラル・ストラップ《完結》


ページトップへ